2022/2/24

理事長ブログ 32 さらば!「青い影」と「君だけを」

訃報が続いた。 1060年代から70年代にかけて活躍したイギリスのロックバンド、プロコロ・ハルムの作曲とシンガーの、ゲイリー・ブルッカー氏が他界した。
曲が流れれば、誰でも「あぁ、この曲ね!!」と想い出すロックバラードの名曲「青い影」が最大のヒットであり、「青い」というよりは「蒼い」という感じがする。往年はオーケストラと合唱団を従えてのライブがユーチューブでいつでも見られる。ギターとドラムにキーボードを加えた独特のサウンドは、当時のロックバンドでは中々できない曲でもあった。 意味不明の歌詞が続くが、心の中にスーッと入り込んでくるメロディーと、それにブルッカーの独特の声と雰囲気である。 これは誰にも代替えは出来ないのである。
 
日本ではやはり歌手として活躍した西郷輝彦氏が亡くなられた。 鹿児島で生まれ育ったので、芸名を西郷と名付けた事は有名であり、1964年のデビュー曲「君だけを」が大ヒットし、その後も立て続けに連発をし「御三家」として、当時の青春歌謡を牽引した。往年は俳優としても活躍をし、時代劇から現代劇まで幅広い演技で私達を魅了した。
 
共に70歳代であり、ゲイリー・ブルッカーは76歳、西郷は75歳である。TVでどなたかが「あまりにも早すぎる」とコメントをしていた。死因も共に「がん」である。ブルッカー氏のがんはどこかは不明であるが、西郷氏は前立腺がんであり、放射線治療の為国外で手術をうけて、奇跡的にがんが消えたという報道も流れていたが残念なことである。
 
やはり現代に於いてもがんは死因の第1位で有り、早期発見できるものと症状がわかりにくいものが有るようだ。青春時代の名残りでつい「俺は病気とは無縁だ」と過信しがちだが、60歳になったならば、ひたひたと病魔は忍び寄るものであると自覚し、定期検診と何かがおかしい?と感じたならば直ちに精密検査を受診すべきである。
 
これは、かれこれ15年以上も前に「胃がん」と診断され、埼玉にある防衛医大で体にメスをいれた私の体験と意見でもある。 幸いにも1Aという「初期がん」であったが、それでも薄く幅広く拡散し直径約6センチの大きさだった為、手術と言う選択しか無かった。 しかしこれが、縦にがんが深く侵攻していると、根が深くなり恐らく「進行がん」という、転移の可能性がでてリスクの高いモノとなる。手術に加えて抗がん剤やその他の対処が始まるのである。
 
私の場合は夜中寝ていてぼんやりとした中に、お腹に「胃」の存在がハッキリと分かり、かつ、胃壁から流れでるモノを感じたため、「これは、おかしい!」と感じて直ぐに胃カメラを飲んだのである。1Aのレベルではあったが、胃そのものは取り除かれてしまい、これでは長くは生きられまいと感じたが、お陰さまで今日まで何とか無事にたどり着いた。しかし明日からは分からないと自分には言い聞かせている。
 
話しが大きくそれてしまったが、世界の・日本の多くの人々に感動と喜びを与えたお二人が、相次いで他界された事に深い悲しみと無念さを感じる。  ご冥福をお祈りいたします。